DF TALKの狙いがわからない

SNSで色んな記事や出来事に対して自分の意見を勝手に書いたりしているのですが、せっかくなので連続でブログに転載してみます。

■流体シミュレーションのアップレゾ(高解像度化)について
http://www.dfx.co.jp/dftalk/?p=13942

デジタル・フロンティアさんのDF TALKより。自社開発の新しい技術についての記事なのですが…

うーん、この記事は誰向けに書かれているんだろうか。

腰を据えてきちんと読んでみると、ごく当たり前のことをいかにも専門的っぽく書いてあるようにしか見えない。

・格子法のシミュレーション(MayaならFluid)って、重いんですよ。
・低解像度で軽く計算して、最後の見た目だけ高解像度っぽく出来たら素敵ですよね。
・でも低解像度で計算してアタリを付けてから高解像度で計算し直すと、シミュレーションの性質上、形や動きが変わってしまって大変なんですよ。
・いくつか先行研究があって、でも、ちょっと見た目がイマイチだったり、前処理が必要で時間かかっちゃったりするんですよ。
・そこでDFで、低解像度で計算して、ざっくりとした形をきちんと保ったまま高速で高解像度化する新しい手法を開発しました!
・でもアルゴリズム(仕組み)の解説はここではしません。

って書いてあるだけのですが、妙に専門用語を並べている。そして実は同じことを繰り返し書いていたりもする。
でもってアルゴリズムは示していない。

デザイナーさんたちに対して「俺たちすげぇんだぜ。」って言いたかったのだろうか。がっつりこれまでのアルゴリズム解説するとか新しい手法説明するとか(特許とかの関係で出来ないのかな)、デザイナーさんたち向けにするか、どっちかに振り切ってほしかった。

いや、たぶんこれ書かれている方は先行論文を引用されていたり、本当はきちんと論文内容をわかっていらっしゃるけれども敢えて書かなかっただけだと思うのですが、なんか中途半端感が凄くて後味が非常に悪い。書かれている方も、どこまで振り切って書いてしまって良いのか非常に迷いながら書かれていたのではないかと推察します。

あとこういうのって東大とか東工大とかのコンピュータ・サイエンス系で結構やられていると思っていたのですが意外とどこもやっていないんですかね。


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