田村秀行教授ご退職記念講演会


 今日は、立命館大学情報理工学部教授を今年3月で定年退職された、田村秀行先生のご退職記念講演会に伺わせて頂きました。
 田村先生は、もともとは画像処理のエキスパートでいらっしゃり、その後、Virtual Reality, Mixed Realityの世界でも、世界を牽引する研究開発成果を発表されてきた、画像処理の業界では誰もが知っている偉大なる先生です。Steve Jobsとも2回直接会い、握手されたこともあるそうです。いまや世界中で使われているPhotoshopは、田村先生が率いていらっしゃった研究を参考に作られたと言う噂もあるほどです。
 そんな偉大なる田村先生と出会うきっかけとなったのは、NHKスペシャル「驚異の小宇宙・人体III 遺伝子・DNA」。
 学生時代に取材その他で「で、瀬尾さんはどうしてサイエンスCGの世界に進もうと思われたのですか?」と言われる度に、「中学2年生のときに見たNHKの人体がきっかけです。」と答え、それがあまりにも色々なところに掲載されていたため、その人体のプロデューサーでいらっしゃった林勝彦さんが私のことを見つけて下さり、大学5年生の冬、ちょうどJohns Hopkinsに短期留学する直前に、林さんが所属されているサイエンス映像学会の理事会に呼んで頂きました。で、帰国してすぐ、東大総長賞を受賞した直後、大学5年生の3月に、サイエンス映像学会で丸々1時間以上、自分の活動の発表の機会を頂きました。
 そのときの聴衆の1人が、田村先生でした。
 講演後、田村先生に話しかけられ、「今度ぜひ立命館大学で学生たちに講義してよ。」と仰って下さり、大学6年生の5月に、自分自身もまだ学生だったのですが、立命館大学でお話しさせて頂きました。
 そのときの写真がこちら↓
 
 今日は、その講演の際にお世話になった皆さんにも久々にお会いすることが出来ました!!
 さて、それから2年以上経った昨年の7月に、サイアメントのキックオフセミナーの件で田村先生と何度かメールのやりとりをさせて頂いたのですが、そんな折に、田村先生がコーディネーターを務めていらっしゃった、CGの神様でいらっしゃるIvan Edward Sutherland博士の京都賞受賞記念シンポジウムで、パネリストとして登壇してみないかと声をかけて頂きました。ダントツで、ぶっちぎりで最年少で京都賞に参加させて頂き、本当に貴重な経験をさせて頂きました。
 そのときの写真がこちら↓
 
 田村先生は写真向かって右から5人目です。ちなみに他のメンバーは当時の肩書きで、
 右から、大阪大学の清川清准教授、早稲田大学の山口富士夫名誉教授、ミュンヘン工科大学のNassir Navab教授、東京大学の廣瀬通孝教授、立命館大学の田村秀行教授、東京大学の河口洋一郎教授、今回京都賞を受賞されたIvan Edward Sutherland博士、Sutherland博士の奥様、東京大学の五十嵐健夫教授、慶應義塾大学の稲見昌彦教授、自分(2年目研修医w)。
 今日の会では京都賞でお会いした先生方もお目にかかることが出来ました。
 この京都賞がきっかけで進んだ話もあるのですが、それはまだ今は秘密です!
 世の中、基本的には階段は一段ずつしか上がることが出来ないのですが、たまに、一気に10段くらい上げて下さる方に出会う機会と言うのがおそらく誰にでも起こります。田村先生は、まさにそんな方のお1人でいらっしゃいます。
 今日の会は100名近くいらっしゃいましたが、医学部出身、医者は私1人だけ。でも、Innovativeな何かと言うのは、そのような状況から生まれるのではないかと思っています。
 年配の先生方のお話は、長いだけで面白みは…と言うことも少なからずあるのですが、今日の会は、田村先生はもちろんのこと、挨拶をされた先生方、お知り合いの方のお話が、どれを取ってもとても楽しく、ユーモアに満ちあふれ、笑いも絶えず、それでいて、はっとさせられるような気付きがたくさんある会でした。
 卒業生の皆さんが「田村先生は厳しかった。」「とても怖かった。」と仰っていましたが、にも関わらずたくさんの卒業生の方々が集まっていらっしゃり、田村先生と楽しそうにお話しされたのがとても印象的でした。
 厳しくても、怖くても多くの方から慕われる。素敵ですね。


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田村秀行教授ご退職記念講演会 への1件のフィードバック

  1. 副島智子 のコメント:

    息子と同じ大学出身という事もあり 陰ながら応援しております。
    人の縁ってすごいですね。先生のたゆまぬ努力とか目指すものへの共感とか人としての魅力とか、そういうものが引き寄せてくれるのでしょうね。
    これからもお体を大切にして ますますご活躍されることを祈っています。

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